SNSは、心を削る場所にも、守る場所にもなる
サブスタは平和であって欲しい。 JAMA Pediatricsから引用し話します。
こんにちは、精神科医しょうです。
今日は少し、SNSとメンタルヘルスについて書いてみようと思います。
最近、外来でも本当によく聞きます。
「SNSを見るだけで疲れるんです」
「他人と比べて落ち込む」
そんな声を。
SNSは、本来、誰かとつながるためのツールです。
でも今は、“つながる”より、“比べる”ための場所になってしまっていることも少なくありません。
誰かの成功
誰かの収入
誰かのフォロワー数
誰かのキラキラした日常
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、人間の脳は、どうしても「比較」に引っ張られやすい。
特に、
疲れている時。
自信を失っている時。
孤独を感じている時ほど、
SNSの情報は心に刺さりやすくなります。
実際、SNS利用とメンタルヘルスの関連については、近年かなり多くの研究が報告されています。
2024年に JAMA Pediatrics に掲載された大規模メタアナリシスでは、143研究・約109万人の若年者データが解析されました。
その結果、SNS利用時間やSNSへの関与度(engagement)と、抑うつ・不安などの内在化症状との間に、「有意な正の相関」が報告されています。
もちろん、これは「SNSを使うとうつ病になる」という単純な話ではありません。
もともと不安や孤独を抱えやすい人ほどSNSに惹きつけられる、という逆方向の可能性もありますし、SNSの使い方や環境によっても影響は大きく変わります。
ただ少なくとも、今のSNS環境が、一部の人の心に負荷を与えうることは、世界的にもかなり慎重に議論されるようになってきています。
特に、
終わりのない比較
承認への依存
常に誰かの反応を気にしてしまう状態
ネガティブ情報への曝露
炎上文化
「もっと頑張らなきゃ」という焦り
こうしたものは、気づかないうちに心を消耗させます。
実際、外来でも、SNSを閉じるだけで少しラクになる人は少なくありません。
だからといって、私は「SNSは悪だ」と言いたいわけではありません。
SNSに救われている人も、たくさんいるからです。
孤独だった人がつながれたり。
言葉にできなかった悩みを共有できたり。
「自分だけじゃなかった」と安心できたり。
私自身も発信を通して、「少し気持ちがラクになりました」と言っていただけることがあります。
だからこそ思うんです。
SNSは、人を削る方向ではなく、“回復”の方向に進んでほしい。
最近は、強い言葉ほど伸びやすい空気があります。
煽る。
否定する。
切り取る。
マウントを取る。
なんでXを開くと、喧嘩している人たちがいるんでしょうね。ああいった投稿がアルゴリズム上伸びやすいという構造もあるのでしょう。
でも、本当は。
疲れて帰ってきた夜に、少し安心できる。
「今日もしんどかったな」と思いながら開いた時に、呼吸が少しラクになる。
そんな場所のほうが、人の心には長く残る気がしています。
だから、Substackは、“平和な場所”であってほしい。
フォロワー数や数字を競う場所というより、安心して言葉を置いていける場所であってほしい。
焦らなくてもいい。
強く見せなくてもいい。
無理に戦わなくてもいい。
そんな空気が、ここには残ってほしいなと思っています。
私自身も他人と比較してしまう日もあるし、数字を見て焦る日もあります。
でも、だからこそ。
ここでは、必要以上に煽らず、必要以上に自分を大きく見せず、少しでも“安心して読める言葉”を届けていけたらと思っています。
SNSに疲れた時は、少し距離を取っても大丈夫です。
サブスタ疲れしていませんか?無理しなくていいんです。
あなたの価値は、フォロワー数や再生回数だけでは決まりません。
まずは、自分の心が削れすぎていないか。
そこを、一番大切にしてくださいね。




「心を削る場所にも、守る場所にもなる」
同じ場所が、受け取る側の状態によって姿を変える。
そういう構造、忘れがちだなと思いました。
とても共感しました。SNSが「比べる場所」ではなく「つながる場所」であり続けるためには、相手の言葉を否定せず、ありのままを受け止めるような姿勢が、画面の向こう側にも必要なのだと改めて感じます。
医療現場で組織や人と向き合う中でも、情報過多や終わりのない比較によって無意識に心をすり減らしているケースは少なくありません。強い言葉が優遇されがちな中で、「呼吸が少しラクになる平和な場所」を守り続けたいという温かいメッセージに、強く賛同いたします。